そんな繕いで隠したおつもり
虫眼鏡なんてなくても私にはわかる
貴方がいったいなにをしたのか
貴方がいったいなにをするのか

錆びついた鏡は世界
赤い絨毯灯らない灯り
埃の逃げる窓さえ塞ぐ
歴史の死に絶えた古城

さぁ赤汚れた斧を拾って
貴方の隠した秘密を割りましょう
真実なる夜の城ならば
私のための独壇場

そんな仮面で誤魔化したおつもり
引き剥がす前にすべて見抜くわ
罪を隠すには貴方の手は
少し白くて綺麗すぎる

そんな嘘を突き通せるなら
貴方はここには来ないはずでしょう
嘘だけで生きていけるなら
世に鏡なんて存在しないわ

瓦礫の積み重なる城に
迷い人は罪を引き連れて
暴かれる真実の果実を
王女なる私に捧げる

現実に巣くう幻想を飼い慣らすには
貴方は少し先を急ぎすぎたの
ねぇ夢なんて何処にも落ちてない
夢を知るには貴方は道を行き過ぎた

そんな仮面で別人になったおつもり
貴方にその記憶が生き続けている限り
貴方は別の誰かにはなれない
ねぇわかっているでしょう

罪を固めた飴玉を
どうぞその口へ放り込んであげましょう
苦みも甘みも貴方の秘密
ごゆっくりとご堪能あれ

さぁ割って割って秘密の果実
砕ける砕ける幾百の種子

ああ流れる流れる 緋色の蜜が
とめどなく流れてここで終わり

さぁ赤汚れた斧を拾って
貴方の隠した秘密を割りましょう
割れた秘密は私の胸に
貴方の眠る胸の上に

そんな繕いで隠したおつもり
やがて腐って崩れ落ちるの
罪を飾るこの古城には
貴方は白くて綺麗すぎるわ