スタンたちを乗っけたリフトが上に上がる。スタンは叫ぶ。
「リオン! リオーン!」
でも坊ちゃんは笑顔。で、座り込む。
シャル
「坊ちゃん……」
坊ちゃん
「悪いな、シャル。付き合わせてしまって」
シャル
「いいんです。僕は、ずっと坊ちゃんについていきますから」
坊ちゃん
「お前、本当にいい奴だな」
シャル
「坊ちゃんの口からそんなことが聞ける日が来るなんて。なんか不思議です」
じゃばじゃばと水が流れ込む。坊ちゃんは目を閉じて呟く。
坊ちゃん
「これでよかったんだよな、マリアン……」
ああ、マリアンさんになりたい。じゃなくて、そこで、シャルが気付いたように言う。
シャル
「あ、坊ちゃん……! あっち見てください!」
坊ちゃん
「ん?」
言われて目を開ける坊ちゃん。見た先には、なんとユーキが。
坊ちゃん焦る。
坊ちゃん
「なんでユーキがここに……」
シャル
「……岩影に隠れて、ずっと見てたみたいですね」
坊ちゃん
「あれほどついてくるなって言ったのに……! なんで僕は、気付かなかったんだ……」
咄嗟に坊ちゃんは立ち上がり、リフトのとこを見る。
シャル
「坊ちゃん、もう……」
坊ちゃん
「…………」
坊ちゃん、力が抜けたように再び座り込む。俯いて少し沈黙した後、ユーキに向けて手を差し出す。
坊ちゃん
「来い、ユーキ」
ユーキは大人しく坊ちゃんのもとへ。坊ちゃんの隣に座ると、坊ちゃんは、ぎゅっと肩を引き寄せてくれました(〃∀〃)
坊ちゃん
「もっと近くに来ればいい。もう、どうせ、僕もお前も」
ユーキ
「坊ちゃん……(´・A・`)」
坊ちゃん
「本当にごめん。気付かなくて。ユーキまで、死ぬことなかったのに」
ユーキ
「坊ちゃん、大丈夫。ユーキは平気。ユーキも本当に死ぬの嫌だったら、スタンたちと一緒にリフトに乗ってた」
坊ちゃん
「僕は嫌だ。お前にも、生きててほしかったんだ」
ユーキ
「ユーキが自分で選んだことだよ。まあ、確かに、死にたくはなかったけど……でも、ユーキ、坊ちゃんとずっと一緒にいたかったの。最後まで。これでよかったんだよ、坊ちゃん」
坊ちゃん
「……ユーキ」
ユーキ
「ん?」
坊ちゃん
「僕は来世でも、スタンたちと出会いたい。今度は、ずっと一緒がいい」
ユーキ
「うん。ユーキも」
坊ちゃん
「ユーキにも出会いたい。今度は、ずっと護り続けたい。そうしていいか?」
ユーキ
「……うん、坊ちゃん。ユーキも、来世では坊ちゃんを護ってあげたい。だから絶対、どっかで会おうね」
坊ちゃん
「…ああ」
ユーキ
「約束ね、坊ちゃん……」
という妄想を、ずっと前から書きたかった。
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