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夢は自由さ。たとえ坊ちゃんにぎぅうううってされようとも、におーにぎぅうううってされようとも、サレ様に頭撫でられようとも、思いっきりスパーダの肩を掴もうとも。夢ではすべてが、自由なのだよ。
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「なんだよ、不思議そうな顔。ウサギって、ひとりぼっちだと寂しすぎて生きてらんないんだ。知らなかったのかよ」
「いや、知ってるけどさ」

そういえば、ウサギは寂しかったら死ぬって話、本当なんだろうか。よく考えてみたら、その真相を、俺は知らない。

楽しくて楽しくて仕方ない、と言わんばかりに、詩仁は愉快そうに笑い続けている。今度は、俺が少しムッとしてきた。

「ウサギは寂しすぎたら死ぬって話、お前信じてるのかよ。あんなの、ただの迷信なんだぜ」
「あ、そうなんだ。まぁ、どうだっていいや。俺、どうせそんなの詳しくないし関係ないもん」

ここで再び詩仁は笑い声を上げた。つい適当なことを口走ってしまったものの、俺の言葉は、なんの意味も持たなかったようだ。それにしても、ウサギの真実は気になるところだ。近いうちに調べてみようか。

「寂しんぼでウサギチックな嘉兄。もうそろそろ帰ろうぜ」

にやけ顔のままで、詩仁は言う。

「腹減ったよ、俺。帰って一緒にカレーでも作ろうぜ」
「材料がない」
「今から買いにいけばいいじゃん。ほら、行こうぜ」

歩み寄ってきた詩仁は、俺の右腕を両手で掴んだ。ぐいっと引っ張られて、俺はそのまま立ち上がる。へらへらにやにやしてて繊細で、俺がいなくなると寂しくて、いきなり自殺の話を持ち出したりするくせに、詩仁って調子のいい奴。俺は今までずっと「嘉兄」でいられて、これからもずっと「嘉兄」でいられることが、素直に嬉しいと思う。

そういえばカレーなんて、長い間食べてないような気がする。今晩のメインディッシュは、というか献立は、カレーライスでいいか。俺と詩仁が一番好きな、甘すぎず辛すぎずの中辛で。ジャガイモやニンジンをちょっと大きめにカットして、鶏肉をたくさん入れて、りんごジュースでブレンドしたカレーがいい。想像したら、俺もお腹が空いてきた。ぐう、と腹の虫が鳴って、それを聞いた詩仁がまた楽しそうに笑ってみせる。

「行こうぜ、嘉兄。俺、今、すごく幸せだ。死にたくなることってたくさんあるけど、嘉兄がいてくれるだけで、俺は幸せなんだよ」
「なんだよ、それ。説教するとこなのか照れるとこなのか、全然わかんないぜ」
「どっちも堪能してくれよ。嘉兄もさ、俺がいるってのは幸せなことだと思うだろ」

詩仁は、無邪気に笑う。15歳にもなって、よくもまあ、恥ずかしげもなくそんなことが言えるもんだ。肯定することがくすぐったくて、俺は頷くこともできず、下を向いて、小さく笑う。詩仁は、どんどん俺を引っ張る。「カレーだ、カレーだ」と上機嫌に歌いながら。

人はどうして、自殺なんて考えるのだろう。死んだら、なにもかもが終わりなのに。どうしてもその道しか選べないというなら、覚悟を決めて、首を吊るなり手首を切るなりすればいい。俺は一切、邪魔しない。生きてれば必ずいいことがある、なんて無責任なことも言わないし、適当に励ましたりもしない。死にたい奴は死ねばいい。ただし、本当にそれでいいのかと疑問は残る。


毎日が憂鬱で仕方ない。何度自分を、周囲を呪ったかもわからない。でも俺は、こんなにも幸せなのに、自殺なんてできやしない。死ぬことなんて考えられない。

沈む夕陽、明日もまた、飽きずに晴天。俺の脳裏を、そんなフレーズが再びよぎる。

俺は今、すごく幸せだ。だから今日も生きたし、明日も生きる。そう自分に言い聞かせて、俺は詩仁の楽しそうな背中を追った。


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もうすぐ出会えるの
貴方すごく嬉しいでしょう
自ら意思を持って声をあげるの
二人の愛の変わらぬ証よ

怯えたような顔をして
やっぱり貴方は可愛いのね
この子もきっと貴方に似て
黒髪黒眼の可愛い子なのよ

名前は何がいいかしら?
強くて優しい子になるような
覚えやすくて愛らしい名前がいいわ
貴方 ねぇ 考えて

何に怯えて見ているの?
あの子はやっぱり黒髪黒眼
貴方に似てとても愛らしい
私は世界一幸せな母親

独りっ子は可哀想よ
私も貴方も遊んであげるけど
同じ年頃の兄弟姉妹か
お友達が必要ね

優しい貴方と可愛い子供で
心はもう愛の海よ
素敵な家庭を築き上げるわ
私の愛をわかって欲しい

こんな真夜中に子供を連れて
何処へ出かけるの もうお眠の時間なの

こんな真夜中に子供を抱いて
何をするの ベッドへ戻って

その子の母親は私なのよ
失うわけにはいかないじゃない
貴方はその子の父親なのよ
子供には両親が必要じゃない

子供には両親が必要なのよ

ほら ね また
もうすぐ出会えるの 貴方すごく嬉しいでしょう?
新しい家族を迎え入れるわ

ねぇ ねえ私の愛しい人
どこにいるのか返事で教えて
貴方がそんなふうだから
私はまた繰り返すのよ

ねぇ 唯一よ
お腹の子どもは愛の証よ
そんなの私の幻想なのよ

ねぇ 愛しいのは本当なのよ
一方的でゆきすぎた恋
片想いなら獄に繋いで
まさに悲劇の舞台女優よ

きっともうすぐ出会えるの
貴方 すごく嬉しいのでしょう
屈辱の舞台俳優よ
そんな称号とはお別れよ

貴方 すごく嬉しいはずでしょう
そんな目をして私を見るのはどうして?

黒髪黒眼の子を産むわ
これが最後の「よろしく」よ
私は世界一幸せな母親よ
私は世界一幸せな母親なのよ




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おはようございます。こんにちは。こんばんは。あいさつはいろいろありますが、今あなたがたがこの手紙を読んでいる時刻に合わせて応じさせていただければと思います。ぼくの推測では、あなたがたがこの手紙を読んでいるのは早朝なので、「おはようございます」だけに留めておけばよかったのかもしれませんが、きっとあなたがたは、この手紙を何度も読み返すと思ったので、時刻すべてに対して不自然のないよう、書き添えさせていただきました。どうぞぼくと会話している気持ちで、手紙を読み進めてください。

現在、あなたがたが必死になって捜査している某マンションの女子高生殺人事件についてです。いつの間にか「殺人事件」となり、それは犯人、つまりぼくの「計画的犯行」という見方に傾きつつあるようですが、それはあなたがた警察の勝手な見解であり間違いであることを通告したく、ぼくは手紙を投函しました。関係のないことに話を引き込みますが、ぼくはこの手紙を書くという行為に貴重な時間を割いています。ぼくはあなたがたのように人を勝手に犯人と決めつけたり、また、暇だからと言ってスナック菓子を食べたりするような人間ではないので、こうして机に向かっている時間すら惜しいのです。そのあたりはわかっておいてください。

彼女が死んだのは、本来ならありえない現実のはずでした。確かにぼくは彼女をバットで殴り、死に至らしめました。が、犯人であるべきではないということを理解していただきたいのです。
ぼくは、世間一般には彼女の弟ということで、彼女の恋人と暮らしていました。詳細は省くものの、複雑な事情があり、ぼくは自分の親と生活することができなかったのです。それどころか、親が生きているのか死んでいるのか、生きているとして連絡すらつかない状況です。これはすべて本当の話であり、今も続いている現状でもあります。

そこでぼくはわけあって彼女の恋人と生活することになりました。実を言うとぼくは彼を本気で撲殺しかけたことがあるのですが、なにぶん彼は異様に物好きな性格らしく、殺人者になりかけたぼくに居候になることをすすめたのです。ですから、少なくとも、ぼくと彼の間にはなんの問題もありません。事実、ぼくと彼はお互いに助け合う仲であり、よき友人です。

彼女のほうとも、しばらくの間は問題なく、それなりにうまくやっていました。ぼくを弟だと、家を訪ねたときにたまたま居合わせた友人に紹介して頭を胸に引き寄せ、かわいい顔をしてるでしょ、と言ってくれました。彼女は優しかったのです。

ですがそれは、彼女がぼくが殺人者のなり損ないであると知らなかったからです。ぼくは彼を殺そうとしたのに罪悪感を感じていませんが、そんなことをこの世間で言えるはずがありません。彼女と彼女の恋人は遠距離恋愛だったので、彼女はぼくが一時期少年院に入っていたことを知らなかったのです。非行少年を包み込んでくれるオブラートのような、少年法のおかげです。

彼女がぼくの過去を知ったのはほかでもなく、恋人である彼自身が耳打ちしたからでした。そのとき、たまたまぼくと彼はちょっとした口論になってしまっていました。彼と同じ空気を吸いたくなかったぼくですが、居候しなければ今晩寝る場所すら確保できません。行く場所は、最初から彼女の住まいに決定していました。彼の仕事の都合で、ぼくたちはひとところにとどまることが少ないです。つまり、そのときは、彼女と彼が遠距離でない恋愛をしていたということです。
ぼくに腹が立った彼は、ひっそりと彼女にぼくの経歴を語ったようでした。おとなげないといえばそうなのですが、なにせ彼もまだ高校生です。おさえきれない部分もあるのでしょう。ぼくがバットを使って彼を殴り殺そうとしたことを、面白おかしく話したと聞きました。

ぼくは特に焦りませんでした。ぼくは少年院で更正しているはずなので、過去に犯した過ちを振り返って泣くようなことはありません。車の助手席に乗っていて、淡々と流れていく景色を見ているような感じです。それがぼくにあるべき当たり前の過去だからです。

焦らなかったのは彼女も同じでした。むしろ彼女は好奇心をくすぐられたようで、ぼくに殺そうとしたときの状況や心境を詳しく聞いてきました。

隠す必要もないので、ぼくは彼女にそのときのことを話して聞かせました。しかし話しているうちに、突然、ぼくはなにをしているのだろうと不思議な気持ちになりました。考えてみてください。自分が他人を殺そうとしたのはあくまでも自分たちの問題であり、第三者になんら関係はありません。隠す必要もないが、話す必要もないとぼくは考えたのです。ぼくは自分が無駄なことをしたと思い、うんざりした気持ちになりました。ぼくは無駄なことが大嫌いです。

よってぼくは彼女を殺すことにしました。ぼくは無駄なことをするのは見るのも耐え難く、まして自ら行うなど自宅に唐突に巨大な隕石が落下したようなショックです。彼が彼女と別れない限り、ぼくは何度も、無駄なことしてしまった原因の彼女の顔を見なくてはなりません。それが耐えられませんでした。自分の名誉を守るために、彼女を殺すしかなかったのです。

あなたがたを含めたほとんどの人は、ぼくの名誉など知ったことではないでしょう。その通りです。確かにその通りですが、そう思うことがすでに引き金になっているのだと気づきませんか。察しがつきませんか。あなたがたは、そのようなことをたった一度でも考えたことはありますか。

ぼくはただ、自分自身の名誉を守るために邪魔だった彼女を排除したに過ぎません。自宅の庭にどこかの汚い猫が入り込めば、あなたは怒り猫を追い払おうとするでしょう。それと同じです。単に障害となる対象が異なっているだけという、つまりはそういう話です。

説明が長くなりましたが、以上の事情により、ぼくは今回の事件の犯人であるべきではないのです。おわかりいただけたとは思いますが、すべては風が吹くような自然の出来事なのです。よってぼくは殺人者に変わりありませんが、警察がわざわざ身を乗り出して捜査するほどではないということです。

忘れていたので書き足しておきます。ぼくが彼女を殺害するにあたってバットを使ったのは、以前に彼女の恋人を撲殺しかけた凶器もバットだったからです。殺すついでに、あなたの恋人はこんなふうにして殺されかけたんだよ、と教えてあげるためです。とは言え、彼女の家にバットがあったのは偶然ですので、捜査する必要性はありません。彼女を殺害したのは突発的で、計画性などかけらもありませんでした。殺した時間もそう発想した時間もほぼ覚えていません。もちろんバットも、ぼくが彼の部屋から持ち込んだものなどでは断じてありません。

文章を書く手もだいぶ疲れてきたので、そろそろ打ち切ろうと思います。
けれど、念を押させてください。

ぼくは、ただ、自分自身の名誉を守っただけです。彼女は名誉を守るために必要な犠牲でした。頭が狂っていると言われようと罵られようと、これがぼくという存在でどうすることもできません。ぼくは名誉を守ることが唯一の生きがいなのだとわかってください。

こう綴っても、まだぼくのことを身勝手な殺人者と主張する人はいるでしょう。そんな生きがい捨ててしまえという人もいるでしょう。そのような人たちはそれで構いません。それがその人たちの存在というものですから。

ただし、それはこういう意味でもあります。
生きがいを捨てて事実上ぼくに生きるなと言っている、つまりぼくに対する、破滅的な願望を抱いていると。さらにそれを肯定するのなら、大げさに言えば、人ひとりに対し、強い殺人願望があるということでしょう。

それもいいでしょう。人殺しは罪でも、夢想するだけなら罪には問われません。けれどぼくのように、実行に移さなければならない人間もいるのです。

確かに彼女は殺されました。それは揺るがしようのない事実であり、認めます。ですがこれだけは忘れないでください。彼女が死んだのはぼくの名誉を守るためであり、また、彼女の死そのものも決して無意味ではないということを。
ぼくが犯人であるというのなら、同時にぼく自身の英雄でもあるということを、頭のどこか片隅にでも置いておいてください。

それでもぼくを逮捕したいというのなら、どうぞ全力をあげてぼくを見つける努力をしてください。見つかるかどうかはあなたがた次第です。

長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。あなたがたの中に殉職されるかたがいないことを、心から祈っています。




2008年1月20日
関係機関の皆さんへ



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今やもう廃墟のような
酸素の汚れた此処で出会った
瓦礫に埋もれる寸前の隙間
ひとつ顔出した自芽に気付いて

人は豊かな脳と知識で
仮面を付け替えやり過ごす時代
繊細に揺れ動く心さえも
無意識の台本に支配されている

演技力も構成も抜群
男たちなど瞬時に跪かせる程の美貌
息切れは激しくないかい?
酸素を補給してあげよう

崩れそうな世界は今も
紛らわしくもまだ正常なのさ
数の多さがものを言う時代
ねぇ 僕だって正常だと思うでしょ?

聞こえない地響きは増して
見れば見るほど損壊していく
誰も修理しないのならば
それもまた正常の倫理

大切にしなきゃいけないものは
物質的な形ではなく精神面に抱いているさ
だから君よ
どうか嘆かないでおくれ

世界の規定に従うのか従わないのか
一貫しない君は可笑しなキャラさ
既に反逆児の称号を持つ君には
誰にも悟られない仮面をあげよう

独り飛び立つ孤高の戦士
時代は君の味方をしないが
僕だけはその役を買ってもいい
ただし君は僕と同じの存在となる

今やもう廃屋のような
閉ざされた狭い世界で出会った
瓦礫に潰れて死に絶えそうな
小さな自芽の芽生えに気付いて

大衆正義に騙されることなかれ
凝り固まったような変化のない時代
摘み取るくらいなら枯れるまで生かせ
ようやく生まれた自分自身を殺すことなかれ

反逆正義は君の称号
主導権なら君のものさ
生まれたてのその信念で
この身を地の果てまで引きずってくれ

反逆正義は君の称号
血は流れても信念流すことなかれ
耐え難い痛みくらいなら
君も待ち望むところでしょう?





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「おかあさん、おかあさん

お母さんは僕を愛してるから

お母さんは守ってあげるね」



「おとうさん、おとうさん

お父さんも僕を愛してるから

お父さんは守ってあげない」



「お母さんもおとうさんも

本当は大好きなんだよ」



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