薔薇の花が好きじゃない
花びらがまるで犇めいてるみたい
僕はそんな輪の中に入らない
入りたいとも思わない

薔薇の花は好きじゃないけど
バラバラなのは嫌いじゃない
あの赤色も実は惜しいもので
もう少し鮮やかだったらね

傷ついた心には手厚い手当てを
毒の染み込んだ包帯で巻いて
焼けた素肌から溢れるものは
一滴残さずに僕に捧げて

薔薇の花は好きじゃない
棘があるのは素敵だけど
輪の中へは入れない
お願いだから優しくしないで

傷つきそうな笑顔には目隠し
冷たい指で頬に触れてあげる
命を奪わせたくなる程の
堕ちた天使の温もりをあげよう

散りゆく薔薇は砕ける華
壊す程に愛おしくなる
砕ける薔薇は散り逝く華
僕の中の大正解アクション

季節は流れて2度目の秋
悪魔のような僕はいても
天使のような僕はいない
まだ神様にお仕えはできない

枯れていく薔薇は好きみたい
美しさを失う瞬間が
どうやら一番綺麗みたい
君は果てる間際が散る薔薇に等しい

はらはら舞い落ちる花びら
命を終えた薔薇
「新しい」君はまだ少し
僕に見合う綺麗さが足りない

やたら可愛らしい笑顔
すべて無視したつもりかい
敵などないくらい綺麗になりたいなら
さぁもっと近くにおいでよ

鮮血のグラデーション
散る薔薇はバランスよく
白い部屋を飾るがいい
ほら其処には最高潮のヴィジュアル

薔薇の花は好きじゃない
ふたつ連なれば欲しい
美しさを求める君のために
壊滅的なまでに遊んであげる

薔薇の花は好きじゃない
崩れ去る音なら大歓迎さ
美しさを求める君のために
壊滅的なまでに愛してあげる

薔薇の花は好きじゃない
犇めく花びらの姿
互いに喰らいあう構図みたい
近くにいる程破壊してしまう

散り逝く薔薇は砕ける華
「3人目」の君もそう
ひとつ向こうの美貌が欲しいなら
今夜最高に綺麗にしてあげる