機械が異質に擦れあうような不快な音
瞳に賑やかな色が集まるこの街で
灰色の一点、唯一の僕を
まだ生きることを強いるのですか

壊れた精神を覆い隠してくれるような
気の利いた暗幕などございません
月の出ない夜の中でさえ
僕という影は異様に浮き出ている

純情そのままに慕ってくる貴方に
純情を嘯くことしかできない
貴方は何度騙されるのでしょう
僕の本当の「大切」は何処に消えた?

雑音に溢れるこの街はまだ
僕に生きることを命じ続ける
浅い溜め息混じり 貴方を思えば
嘘吐きな僕自身に気付かされる日々

いつもと変わらない世界
錯覚に捕らわれてばかり
嘘を嘘だと自分でもわからない悲劇
救いようのないヒーローとヒロイン
このままどんな終焉へ向かうの?

せめて貴方の望むようにしたいけれど
僕が僕である以上はそう
貴方の中の光に溢れた世界へは
到底辿り着けないんだ

ラストに泣きたくなければ
今のうちに悟っておこう
それでも僕を慕うというなら
この先はひたすら一本道

病んだ心情ならば
世界なんて美しくない
まだ貴方は生きろと言うの?
ならばこの手を思いきり引いてくれ

貴方に手を引かれ孤独でなく生きるなら
もう潰れる程に重い貴方への罪が
嘯いてきた純情を嘘でなくせるかもしれない
そのときは貴方の傍で並んで歩かせて

機械が異質に擦れあうような不快な音
瞳に賑やかな色が集まるこの街で
灰色の一点、唯一の僕を
まだ生きることを強いるのですか

灰色の一点、唯一の僕だけど
貴方がずっといてくれたから
汚れたこの世界でもまだ生きようと思えた
僕の傍を彩る君へ「ありがとう」と言おう






















書き出しから最後までの時間があきすぎて、なんかつぎはぎチック。